福島県 阿武隈高原 川内村のカフェ・ダノニーのブログ。東日本大震災で被災、原発事故により避難中。

10月16日のときのカフェ・ダノニー
カフェ・ダノニー

ちょっと前になりますが、10月16日に川内村に戻ったときの「カフェ・ダノニー」の様子です。
お店の裏、崩れた小学校校庭の上から撮影しています。本当はもっとせり出していた崖が崩れ落ち、フェンスや回転遊具などが泥といっしょに落ち込みました。土砂を取り除く工事の過程で、フェンスのそばにあった桜の木を伐り、校庭に積んでありました。

川内村役場が崩落した土砂を取り除いてくれたので、お店の状態がよくわかります。建物の左側が旧客席側になります。ダノニーの目印、今年もきれいに紅葉したイチョウの木が見えています。建物にまったく被害がないようにも見えますが、こちら側の壁は崩れてしまったので除去されています。

でも、こうしてみると、営業中の店舗のようですね。日本列島を吹き荒れた台風により、ここも豪雨のため少々危険な状態だったとか。崖はまだ崩落したときのままなので、土留めなどの処理をして、再度崩落しないように修復される予定です。

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カテゴリ:震災後のダノニー | 13:53 | comments(0) | trackbacks(0)
3月12日放送予定だったプリンプロジェクト、ネットで発見
3月12日土曜
そうです、震災の翌日に放送予定だった「はまッチ!」
川内村プリンプロジェクトを紹介していただけるはずでしたが、ご存じのとおり、前日の11日に震災があり、放送はなくなってしまいました。(あったのかな? あるわけないよね)

番組そのものも、提供の関係で終了。

どうなったのかな〜と思って調べてみたら、なんと、アーカイブとして残っていたではありませんか。

はまッチ!プリンプロジェクト

5分にも満たないほどの小さな番組ですが、目をあけて見ることができません。
だって、映像の中では、お店がちゃんとした形で営業してるんですから。
土砂でつぶれていないし、商品もいっぱいだし、西山さんが卵もってきてくれて、いつものダノニーの雰囲気があふれています。

タマネギをむいてカレーをつくらなきゃ、週末の仕込みをしなきゃ、仕入はどうなのかな・・・
あれ、わたし、どこにいるんだろ・・・
川内じゃない、ここはどこなんだろ・・・
あれから5ヶ月も経ってしまった現実に耐えられません。

11日のあの瞬間まで、番組を見て翌日はたくさんの方がプリンを買いにいらっしゃるだろうと、プリンの仕込みの準備をしていました。ピクルスをつくって納品にでかけた社長。カレーの仕込みをしていた店長。
そして・・・

いろいろな思いが一度に押し寄せてきて、わたしはあふれ出す感情につぶれてしまいそうになります。だから、まだ、ちゃんと見ていないんです。

西山さんの卵、川内村の牛乳がなければ、ダノニーのプリンはつくれません。
本当に幻のプリンになってしまいました。

はまッチには、その他にもバックナンバーが残っています。
紹介された施設の中には、津波でなくなってしまったものもあるでしょう。
辛いかもしれませんが、思い出をたどる道具になればと思い、ご紹介しておきます。

はまッチ バックナンバー
カテゴリ:震災後のダノニー | 02:00 | comments(1) | trackbacks(0)
オープンカフェになったダノニー


店内の土砂が取り片付けられたというので、確認に行きました。
なくなってしまった壁のかわりに、保全用としてブルーシートがかかっています。床もキレイにしてもらったようで、このまま営業できそうなくらい。それだけに、静かに哀しみがわいてきます。



客席が土砂でいっぱいになっていたのを、かたづけてもらった様子が比較できるでしょうか。
山側から入った土砂は、壁と屋根、柱をもぎとってしまったので、建物全体にゆがみがでました。柱がないから、天井がぶらぶらしているし、床も傾いたまま。
ここが私たちの夢のあと。



キッチンとの境目の壁も瓦礫になってしまい、むき出しになった配管が痛々しい。



ダノニーの店の隣は、大工の元棟梁さんの作業小屋でした。土砂によって完全に押しつぶされ、流されてしまったので、土砂とともに除去されています。小屋は、大工さんの道具や材料ごと、そっくりなくなってしまいました。



ダノニーのシンボルでもあったイチョウの木。木の根元には、作業小屋と畑の残骸が積み重ねられていました。
向こうに見えるのは、元は電力関連の寮だった建物。現在、原発事故のために働く方達の宿舎に使われているそうです。ダノニーの井戸は、地震後も問題なく使えます。地中深く掘った井戸ですから、水質も問題なし。宿舎の方に使っていただいています。



店内に入り込んだ土砂の中から、お借りしていた「ひとの駅かわうち」斎藤さんの作品が出てきました。泥にまみれているものの、ほとんど破損なく、掘り出されました。これは、土砂で潰された部屋の一番奥の壁にかけてあったので、震災後まもなく土砂にのみこまれたと思われます。4〜5ヶ月、土砂に埋もれていたはずです。こんな姿で出てきました。

元の姿の写真がありますので、比べてみてください。


ひとの駅かわうちの代表、八木澤さんにご連絡したところ、大変喜んでいらっしゃいました。無事で見つかった他の絵画といっしょにお返しします。

がらんとした店内を見ていると、ここで過ごした3年間が思い出されてなりません。
泣いていてもしかたがない。新しい目標に向かって、動きはじめるだけです。
カテゴリ:震災後のダノニー | 15:56 | comments(0) | trackbacks(0)
静かな店内
店内には、暖かな陽光があふれ、のんびりした川内村の午後といった雰囲気です。
でも、このとき、川内村に屋内避難が命じられました。

カフェ・ダノニーの店内

川内村をなんとかしたい。
大きな力、大きなお金の力に抵抗し、どれだけのことができるのか、挑戦してきた毎日でした。
カフェをたちあげた、私たちの夢は、ここで終わってしまうのだろうか。
カテゴリ:震災後のダノニー | 18:05 | comments(0) | trackbacks(0)
震災から3日後のカフェ・ダノニー
3日後のダノニー

震災から3日後のダノニー。
表からみると、まったく被害を受けていないように見えます。避難する方達が食糧を求めて、「パンはありませんか」とやってきました。しかし、ドアを開けて、店内を見て・・・・

3日後のダノニー

「あ〜、ダメなんですね」
がっかりして車に戻られました。
震災直後からの余震で、破損部分が拡がり、店内には土砂が大量に入ってきました。
カテゴリ:震災後のダノニー | 18:00 | comments(2) | trackbacks(0)
被災したカフェ・ダノニー
倒壊したダノニー店舗


土砂が客席を押しつぶした
3月11日
カフェ・ダノニーは、東日本大震災により、店舗が半壊いたしました。客席に土砂が入り込み、店舗の半分を押しつぶしました。店内にいたお客様とスタッフは無事に避難し、人的災害はなし。ありがたいことでした。

カフェ・ダノニーはどうなったのか、お客様からのご心配のメールをたくさんいただきましたが、おかげさまで、社長、店長、スタッフとも無事に避難生活を過ごしています。カフェは営業できませんが、株式会社ダノニーは本店を川内村に在籍させたまま、営業を再開しています。(サイト制作、企画などを行っています)

福島第一原子力発電所から、20キロ〜30キロ圏内なので、家族の安全のため、村に戻ることができません。奇跡的に、周囲よりも放射線が低い状況なので、村を再生するために戻る人たちも多くなってきました。川内村は復活できるのか、課題は多いけれど、故郷のためになにができるのかを考えています。
カテゴリ:震災後のダノニー | 17:46 | comments(2) | trackbacks(0)
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