福島県 阿武隈高原 川内村のカフェ・ダノニーのブログ。東日本大震災で被災、原発事故により避難中。

キノコ汁には川内村の味噌 「粋美」が美味い
川内村の味噌 粋美

一時帰宅したときに、冷凍庫の中からストックしておいた川内村の野生きのこを持ってきました。
ナラタケ、ミヤマイロガワリ、チチタケ・・・野生キノコ研究会で採取したり、いただいたりしたものを冷凍保存してあったのですが、元々は進学した息子が帰宅したときに一緒に食べようと残しておいたのです。

いまとなっては、貴重な天然もののキノコ。川内村の味噌できのこ汁にしたら美味しいだろうなぁと、藤沢にある「岩手・宮城・福島 観光物産プラザ」に出かけました。

岩手・宮城・福島観光物産プラザ

ところが、川内村の味噌は売り切れ。
「イベントなどで、川内村のものが良く売れました。味噌は全部売れてしまって、今、手元にありません」
うわ〜、キノコ汁をつくるのにどうしよう・・・

そうしたら、試食用の味噌をわけていただきました。
なんとか手に入った粋美。川内村のきのこを、川内村の豆と水で仕込んだ味噌で煮込めば、ほ〜ら、誰がつくってもおいしいキノコ汁になります。
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秋元美誉さんの畑が見える
10月16日の川内村

田も畑も、そしてあぜ道なども草だらけ。
こんなに草ボウボウの川内村を見たのは、はじめてのことです。

震災と原発事故のために、荒れ果てた川内村を見るのは辛くなります。もう二度と豊かな実りを見ることはできないのかと眺めていたら、荒れた土地の中にぽっかりと整地された畑が見えました。

篤農家の秋元美誉さんの畑です。
いつもなら、蕎麦が蒔かれている畑が、草一つないみごとな整地になっていました。
「作物をつくるなって言われて、補償をもらえばいいというもんではない」
きれいに整えられた土から、美誉さんの静かな怒りが伝わってきます。


太朗を眠らせ、太朗の家に雪降り積む・・・・・

そんな詩を思い出しました。
川内村の豊かな大地に、静かに、静かに降り積もり、きれいな川内村は汚され続けている。

美誉さんの畑は、見えない汚染に立ち向かおうとする人間のかすかな希望にも見えました。白い建物は399号線沿いに建つガソリンスタンド「佐和屋」です。
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川内村に一時帰宅
ドームハウス

10月16日(日)2ヶ月ぶり、川内村に一時帰宅しました。
川内村に田舎暮らしをはじめたとき、私の母も村に移住させたのですが、震災で避難してから一度も帰ったことがないので、荷物の整理などに一度戻りたいとせがまれ、一時帰宅となったものです。

母は一週間ほど川内村にとどまり、自宅を整理しました。
もしかしたら、もう二度と戻れないかもしれない自宅です。いつ亡くなってもいいように、重要な書類は持ち出しました。3月に避難したので、本格的な冬物のしたくも必要でした。

避難している先は、狭いワンルームマンションの一室ですから、ほとんど荷物を置く場所がありません。最小限の荷物と布団を運び出しました。

母を連れてきたついでに、ドームハウスの自宅ものぞいてみました。
しめきったままの家の中は、ほこりとカビで大変な状態になっていて、思い切って窓を開け、換気をしました。放射線の被害が恐くて窓を閉めたままにしていたので、カビが大発生したようです。

もう、この家に戻れないのだろうか。
戻るとしたら、いつ、戻れるのだろうか。
そんなことを考えると、こみあげてくるものがあります。カビだらけの家でも、なんでも、ここが私の家。どうしたって戻りたい。親の介護や子どもの世話が終わったら、残りの人生は川内村で過ごしたいと思います。


かりん

自宅へのアプローチに、なぞの木が生えて一年。いつも草刈りのときに無慈悲に刈り込んでいたので、「なんの木なんだろう」と思っていたのですが、今年は避難していて草刈りもろくにできなかったため、とうとう正体がわかりました。
いくつも実ったカリン。無農薬の果実として、ダノニーの「かりんジャム」になるはずだったカリン。今年はどんなに実りをつけても、見向きもされずに地に返るしかありません。
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真夜中の電話
真夜中に携帯電話が鳴って・・・・






哀しくて、つらい話を伝える電話でした。
震災と原発事故がなければ、こんな話をきくこともなく、いつもの暮らしが続いているはずでした。
現在進行中の案件なので、くわしいことは書けませんが、震災後、家族や夫婦の間でのトラブルが増えています。

避難生活も7ヶ月。いろいろなトラブルが起こってもおかしくありません。
生活や仕事を奪われ、ふるさとを離れて暮らしているうちに、こころが少しずつ壊れて、疲れも溜まる。

川内村に戻ったとき、地元でずっとがんばっているIさんが言っていました。
「このごろ、夢をみてうなされる。いろいろな夢を見るんだ」
事故の直後は、ともかく毎日がせいいっぱい。やることが多くて、気が動転していたから、体の疲れやこころのトラブルに気づかないフリができました。すこし時間が経って落ち着いたこの頃、夢などによって体験がよみがえってきます。体に緊張が走るのです。先が見えない不安からか、ぼーっとしたまま時間がすぎてしまうことが増えました。

なにもやることがない毎日です。
朝食が終わったら、掃除して、洗濯して・・・
なにをやっても、仮の暮らしとしか思えないから、やる気がでません。
パソコンに向かうのも辛くて、まともに仕事ができなくなりました。

本を書いているのに、なんですが、震災の体験談を読むことができません。
体験を聞くのもつらいです。
震災や原発事故のニュースを見るのがいやで、テレビを見る時間が減りました。
テレビの映像で、よく知っているフクシマの風景を見ると、吐き気がしてたまらない。あそこも、ここも、フクシマの風景には、思い出がありすぎて感情がたかぶってしまいます。

失ったものの大きさを、いまさらのように感じています。
カテゴリ:店長の部屋 | 22:40 | comments(0) | trackbacks(0)
赤旗から取材されました
日本共産党

本の泉社から電話がありました。
「赤旗から取材の依頼です。電話してください」

電話したら、取材のために自宅へ伺うとのこと。え〜、そりゃちょっと・・・・
私は共産党員ではありません。
その他のいかなる政治団体にも属していません。
あくまでも自由な立場から本を書き、意見を述べさせてもらっています。
どなたからでも取材のご依頼は断らないし、いろいろな方と出会うことを望んでいます。

でも、いまは避難生活中。夫の両親と同居していますから、いろいろと制限があります。
高齢の両親がいるところに取材の方を通すわけにはいきません。

ということで、代々木の本部で取材をお受けすることにしました。代々木の駅から見えるビルがそうです。日本共産党の本部って入ったことないもんね。入ったことがない場所って、ワクワクします。共産党員でもないのに建物の中に入れるなんて、こんなチャンスめったにないことでしょう。

日本共産党

さすが、ビルに入るのに、セキュリティしっかりしてました。
記者の方が録音テープ廻しながら取材してくださり、そういえば取材で録音されたことはなかったなぁと思いながら、流れるようにペンを走らせながらの聞き取りを1時間受けました。小さなコーナーなのに、丁寧な取材をされているので感心した次第です。


6日の日刊「赤旗」ひと欄に掲載される予定です。
ご覧になった方に一言。私は共産党員ではありません。しかし、ちゃんと取材をしてくださる方なら、いつでも歓迎です。
カテゴリ:店長の部屋 | 22:55 | comments(0) | trackbacks(0)
それって憲法違反じゃないですか
カバチタレ

「カバチタレ」というコミックを知ってますか?
司法書士という仕事を有名にした、ドラマの原作にもなったコミックですが、私はこれに助けられたことがあります。

家を建てたとき、代金の支払いでトラブルが発生。無理な請求をどうやって支払ったらよいか、首をつる寸前に追い込まれたときに、愛読していたコミックから「法律家に相談してみよう」と思いつきました。いわき市の弁護士会館でおこなわれている無料相談で、債務整理を相談しようとでかけたものです。そのとき、相談した弁護士の方から、
「あなたのように無知な人がいるから、悪いヤツがはびこるんだ。そんな代金、支払ってはいけない。支払う義務なんてない」
一喝されました。

その後、調停などを経て、首をつることなく、一家心中もせず、ここまできたわけです。

なにが正しいのか、法律・法のルールとして考えるということが、習慣になりました。ほんのすこしだけ、司法書士の勉強をしたことがありますが、法律は憲法を基につくられ、あらゆるトラブルを想定して摘要できるように構成されていると感心しました。

原発事故から半年。東電から送られてきた補償に関する資料は、読むだけでも大変な量と、あらゆるテクニックに満ちていて、とても私の手には負えないシロモノです。ひとつひとつの文言がワナだらけ、うっかり提出できません。

国会議員の 森まさこさんが、9月16日にツィッターで「東電の分厚い請求書と一方的示談書。昨日自民党の会議に来た東電の損害賠償担当に対し私が、こういうもの配ってますよね?と問いただしたら示談書の存在を認めた。違法であることも指摘。部分的でございまして。。。などと意味不明な言い訳をしてた。」
「東電の一方的示談書と電話帳みたいに分厚い請求書は撤回するよう、福島県国会議員で東電社長へ申し入れすることを決めた!」

弁護士会などでも、補償に関する手続き書類の中に入っている「同意書」が、実は示談書であることが指摘されています。こんなものにうっかりサインなんてできません。健康被害は、一年後、数年後に起こるかもしれない時限爆弾のようなものです。原発が完全に収束していないのに、示談書だけ先にとられてしまったら、もうどうしようもありません。

しかし、こうなってしまうと、いつまでも補償に関する手続きをすすめられなくなってしまいます。
その後ずっと塩漬け状態になってしまったら、仮払いでもらった補償金だけでオシマイにされるのではないか。奪われた生活への補償は、事実上、チャラになってしまうのか。そんな不安も感じています。

すべての法律は、憲法に基づくとなっています。
第25条1項において「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定められているのに、その健康がおびやかされている今、これって法律に違反していませんか。
ルールのすきまで詐欺にあっているような、すっきりしないことだらけです。
カテゴリ:店長の部屋 | 22:36 | comments(0) | trackbacks(0)
にんげんだもの
引用すると、だれもがイイ人になってしまう魔法の言葉。
それが「相田みつを」さんの詩


9月はお誕生日ラッシュ。
長男も次男も夫の母も、みんな9月生まれ。
みんな乙女座なんですが、それぞれのことを思うと、星座占いなんて・・・当たらない。まったく性格が違うし、人生が違ってます。

店長がプレゼントを考えるときのコンセプトは、「ウケ」
ともかくウケることだけを考えて選んでます。

もう母親なんて必要なさそうな息子たちに、ウケそうなお馬鹿Tシャツでもと思ってのぞいていたのがコレ。

カミカゼスタイル

先日、ギズモードで紹介されていたので知った、アキバ系のお馬鹿Tシャツ屋さん。
クスっと笑えるものから、あらまぁ下品ですわってものまで色々あって、息子にウケそうなものを探しているうちにこんなのがありました。
(オリジナルはホントに下品なので、店長の人格疑われちゃうから、カミカゼスタイルさんのお店で見てね)

カミカゼスタイル

どんなにパロディしたって、相田みつをさんの詩は魂を失いません。すごいね。
「にんげんだもの」というのを口ずさんでいるうちに、なんだかじわーっと涙がわいてきそうになりました。

東電からの補償金について、酒を飲んだだの、パチンコですってしまっただのという話が聞こえてきます。ダノニーの社長と電話で話をしていたときに、
「補償金の使い道は個人の勝手だと思う。なにに使おうが、他人が言うことではない」
すぱっと言い切る社長のことばが、気持ちよかったなぁ。

補償金全額つかって、仏壇を買って供養しようが、酒飲んで暴れようが、それは個人の価値観だし、自由だよね〜と思ったのですが、社長はさらにスパリと斬る。

「そういう悪口言う人だって、自分は酒飲んでるし、パチンコだってやるんでしょ。被災者のことを言うのはおかしい。ふつうなら普段やっていることを、悪いことやってるみたいに言われるなんて」

あたりまえのことを、あたりまえにやっていいじゃないか
にんげんだもの・・・・


すきな言葉をいれて、あなたのことばを「相田みつを」してみてください。

●●●●たっていいじゃないか
にんげんだもの
カテゴリ:店長の部屋 | 11:45 | comments(0) | trackbacks(0)
昔のチャンバラはもっと速かった、と思う
浪人街

子どもの頃、テレビで見ていたチャンバラは、ともかく型がキレイ。そして迫力。スピードが違っていたように思います。

コミック雑誌のモーニングに「デラシネ」が連載されていて、古い演芸だの映画が好きな店長にとって、映画全盛期のチャンバラの殺陣のあれこれが楽しい。
デラシネ

子どもの頃に見ていたテレビ番組がよかったのは、俳優でもスタッフでも、映画で鍛え上げられた職人さんたちがたくさんいて、映像に深みがあるから。遠くからのショットで全身・全風景が映せるのは、どこもかしこも全部、ちゃんとしてないとできません。最近のドラマでアップが多いのは、なにもイケメンの顔を見せつけるだけじゃない。全身さらしての演技って、慣れてないとぼさっと立ってるだけになっちゃうからではないかと思うこの頃。

さて、さて。
店長の記憶に残るチャンバラの凄さは、単なる思い出のせいか、本当なのか。
ネットの時代は、古い映像でも、情報でも、検索すれば出てくるからありがたい。

「素浪人花山大吉」
(1969年1月4日〜1970年12月26日までNETテレビ(現・テレビ朝日)系列で放映された連続テレビ時代劇のタイトル。全104話。)
何度も何度も再放送され、浪人役の近衛十四郎(松方弘樹さんのお父さん)が刀を使うと、ズバリズバリとすごかった記憶があります。
ネットで調べたら、実際、近衛十四郎の殺陣はスピードがあり、当時のトップクラスだったとか。迫力ある殺陣のために長い刀を使用するとありました。

昔の記憶のせいではなかった・・・・


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カテゴリ:店長の部屋 | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0)
B級グルメ候補にしたい ぽりぽりめん
ぽりぽりめん

店長が避難生活をしているのは、神奈川県の住宅街。
昔ながらの小さな商店街があって、細く長く商売を続けているお店がいくつかあります。
そのひとつが、「ぽりぽりめん」のトーマス食品。

揚げた麺の「ぽりぽりめん」だけでなく、蒸した麺、生麺も売ってる、小売・卸売の製造販売店。
ぽりぽりめんは、家族みんなが好き。そのままスナックとして食べることが多いから、あんかけの素がついていない麺だけのシンプルなものを買ってます。1袋1人前120円(だったかな?)

ここのお店。家族経営の小さい店舗ですが、ずっと続いている。結婚したとき、「へぇ〜、ぽりぽりめんってなんだろう」と思ったもんですが、その前からずっとあるらしい。
お店に入ると、ちりめん細工でできているような女将さんが応対してくれます。「渡る世間は鬼ばかり」の幸楽を上品にしたような雰囲気とでもいったらいいでしょうか。職人歴ウン十年という旦那さんが応対してくれることもあります。

商店街育ちの店長としては、小さい町の小さい商店街って、気になる存在です。
小さい店が代替わりしているのを見ると、つぶれちゃったのかなと心配になるし、大きく店を改装しているのを見れば、いい後継者に恵まれたなぁ〜って、うれしくなります。

商売するなら、儲かる店より、つぶれない店が目標かしら。

土地の信頼を得て、固定客がついて、何十年と続いている。家族がみんなそれで生計を立てている。生計を立てられるくらいの利益があるというだけでも、うらやましい。ダノニーはそこまでいく途中でしたからね。
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カテゴリ:店長の部屋 | 08:53 | comments(0) | trackbacks(0)
長男が観た チェルノブイリ・ハート
18歳の長男は、いろいろなことに悩み、劣等感に苛まれ、自分自身をコントロールできなくなってしまうことがあります。若いときだからこその悩みだと思いますが、こればかりは自分自身で答えを見つけなければなりません。親ができるのは、ちょっとしたきっかけ、ちょっとしたヒントのヒントをあげるくらい。

「小田原のイベントに参加してみたら? 
岩上さんのイベントって、『失敗』って概念がない世界だよ。なんでもありの雰囲気がいいんだ。
原発労働者のことが気になるんだったら、樋口さんの講演を聞いたら?」

ということで、一日、イベントに参加した長男。

【上映会】
チェルノブイリ・ハート
白い馬

どちらも、「なんだかなぁ」重い気持ちになったそうです。
チェルノブイリハートの世界は、自分にとってまだ現実な感じがしない。本当にそうなるのだろうかといった、現実離れした気持ちになったらしい。

白い馬 は、当時10歳だった男性が、自分の住んでいたアパートを訪れるドキュメントです。
これもまた、重たい気持ちになったらしい。
・・・・自分がこうなるかもしれないんですから。

原発労働者についての樋口健二さんの講演では、
「出てくる写真が、『あ、あそこじゃないか』『知ってるよ、ここ』なんだからね。ものすごく重たい気持ちになった」

理系高校に通う長男が一番ショックを受けたのは、下請けの下請けが原発内部の溶接作業をさせられたというくだりらしい。
「溶接っていうのは、とっても難しい作業なんだよ。熟練した人がやらないと、かんたんにはずれたり、割れたりする。ちょっとしたショックで溶接部分が壊れる。熟練していない作業者が作業したなんて・・・」
自分でも溶接作業をやったことがあるので、身近に感じたそうです。

東電の会見をずっと見続けているジャーナリストの木野龍逸さんのトークまで参加して、帰ってきました。

同級生は今、どうしているんだろう。
これからどうなるんだろう。
福島県内にいる18歳の同級生は就職しているか、進学しているか。もし、就職していて、それが原発内部だったら。3Kよりもさらに過酷な状況で働く福島の青年がいるかもしれない。


いま、このとき、作業している人たちのことを、多くの方に、記憶しておいてほしいと思います。
カテゴリ:店長の部屋 | 15:17 | comments(0) | trackbacks(0)
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